
北海道大学大学院地球環境科学研究科教授 山村 悦夫氏
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地理情報システム学会の北海道事務局が設置されたのは、つい2年前で、他の事務局と同時に設立されました。北海道では、バブルの崩壊による拓銀の倒産など経済の打撃は極めて深刻な状況のとき、現在好景気となっている米国も、かつては現在のわが国と同様に莫大な財政赤字と銀行の不良債権に苦悩していましたが、GISやGPSを連邦政府、州政府、市町村レベルまで徹底した導入を図ることにより、行政改革や雇用確保を達成し莫大な財政赤字の解消および莫大な黒字化、更に民間企業の導入による飛躍的な経営効率を達成し、今では次々と日本の大企業の買収を行うまでになりました。この米国の政策に見習って4年前に、産学官の協力の基に北海道GIS・GPS普及推進研究会が設立されました。したがって、北海道事務局は当研究会内に事務局を設置しております。 北海道GIS・GPS普及推進研究会は、このような研究会は全国初めてで、現在60社近い企業が参加し、「行政支援部会」、「経営・ビジネス支援分科会」、「農業情報支援分科会」、「福祉支援分科会」および「観光情報支援分科会」を設け、各分科会は幹事会社を中心に積極的な活動を行っています。 これらの普及セミナーでは、事務局長による「基調講演」、国土地理院の担当者によります「国および国土地理院が取り組むGISの最新動向」、事例紹介としては、「当該市町村で取り組んでいますGISの紹介」、特に最近は「統合型ネットワークGISの構築」の事例発表がなされております。普及セミナーの参加者のご理解がどの程度であるか、また講演の希望内容を把握するために、毎回のセミナーでアンケートを行い次回のセミナーの参考にいたしております。最近の要望としては、具体的な成功や失敗事例の紹介や統合型ネットワークGISの導入に関心が高まっています。今年度は帯広市での「道東地区GIS普及セミナー」および函館市での「道南地区GIS普及セミナー」、旭川市での「道北地区GIS普及セミナー」が行われました。 以上の普及セミナーの他に研究会が開催され、4月21日に「リアルタイムGPSとGIS」、6月23日に「GISの現状と将来」、10月18日に「Map-iの活用事例とGISの応用分野」および経済産業省の補助金で推進している「One Stop統合GISを目指してー美唄プロジェクトの紹介ー」の発表がなされ、会員はもとより参加企業と活発な議論が展開されました。 北海道は本州の数県に相当する面積と212市町村を有しているので、今年度の6月に北海道庁、国土地理院および北海道GIS・GPS普及推進研究会の共催で全道212市町村に、市町村の各部局別の行政ランやPCの配置状況やGISの導入状況などの詳細なアンケートを実施いたしました。近じか最終発表がなされる予定になっております。 今年5月には、当研究会の一分科会である経営・ビジネス分科会が発展して、すべての企業に導入されます国際会計基準(連結会計、資産の時価評価、キャッシュ・フロー、保証債務などの表示、ディスクロージャー重視)の対応には経営GISの導入が不可欠でありますので、これらの企業への指導のため経営GIS総合研究所を設立いたしました。会計や経済関係につきましても研究員がおりますので、いつでも相談いただける体制になっております。特に、携帯電話を用いたビジネスモデルには造詣の深い企業が参加いたしておりますので、全国的にみてもユニークな研究所が設立されたと思います。これにより、昨今の銀行不良債権の処理に伴う企業経営の合理化に対応できる道内企業の指導が期待されています。 また、GISの人材供給面で本格的なGIS・GPS教育を受けた酪農学園大学環境システム学部の4年目300名が今年度卒業いたすことになり、北海道事務局の学の一拠点が形成されました。 このように、北海道事務局は、産学官の協力により設立された北海道GIS・GPS普及推進研究会と経営GIS総合研究所と供に行政・経営にGISを導入し、道内の行政や企業を21世紀に対応できる、輝く行政や企業に発展いただけるよう日夜努力いたしております。
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