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アメリカでは福祉を始め住民サービスを導入しなければならないということで、行財政の赤字、不良債権の赤字を改革するために、まずこのGIS・GPSを連邦政府レベル、州レベル、市町村レベルまで統一してやることになりました。これによってどのような事が起こったかと言いますと、不動産の固定資産税には膨大な業務が必要なのですが、そういう事もどんどん削減できますし、いろいろな業務に利用して削減していったのです。各市町村も財政危機になっておりますので、市町村の合併という事も考えられますが、合併しても人員の数が減るくらいで大した事はありません。それよりも実質的な合併を成り立たせるという意味で、全ての市町村にGISを導入しました。そうすると必然的にその地域が合併と同じように情報を共有できますし、検索などは全部GISがやりますから、余剰人員はもっと住民の役に立つ業務を行いました。企業で言えばイントラネット効果と言いますが、企業の情報を全部GISに入れて、新入社員でも入った翌日から引き出してすぐデジタルモバイルをできるようにしたのです。そうやってアメリカは導入して、行財政はもう黒字なのです。民間企業もどんどん参入してベンチャービジネスができ、特に公共投資を減らしましたから、土方建設業がハイテク建設業に全部衣更えしています。雇用も膨大に増えて、GIS関係だけで500万〜1000万人の雇用が創設されました。そして公共投資の廃止によって衰退する産業を全部吸収して行ったのです。そういう事を考えますと、日本がこのような状態から活性化するためには、国のレベルはもちろん、経営レベルやいろいろな所にGISを応用していく事が必要ではないかと思います。 そこで、どのような分野が対象地域になるかと申しますと限りなく広がっていて、アメリカは今では殆どの産業に導入されています。先程お配りしたパンフレットの中に書かれている番号にインターネットでアクセスすると、アメリカの地図が現れてきますが、ダラスという地域を見たいと思ってクリックするとテキサス州の自治体マップが現れます。ここで重要なのは、アメリカでは地図に対応した統計データが出てくるという事です。所得に関する統計も全部出てきます。更に拡大していくと道路地図が出てきて、ハイウエイとエクスプレスウエイがどう重なっているのかがわかるのですが、更に細かく見たいと思ってクリックすると、どこでコネクションしているかがわかるようになっています。何故アメリカはこれだけ整備して情報を公開しているかというと、世界から投資してもらう時にアメリカの全地域の情報が全部見られるからなのです。今、アメリカに世界中のお金が集まっているのはGISのお陰と言っても過言ではありません。世界から日本に投資したいと思ってアクセスしても全然そんな情報は出てきません。何も情報公開されていない国には誰も投資するわけがないのです。それから、もう一つインターグラフという会社が作った地図を呼び出して面白い実験をしてみました。河川の回りにバッファーを取ってみたのですが、ミシシッピー川からずっと西側の方まで川辺が繋がっているのです。ですから地図を見ただけではわからないのですが、バッファーを取るとミシシッピー川から西側を通って大西洋に行けるという事が直ぐわかります。 それから、地図を作るのがGISかと勘違いされている方がいらっしゃるのですが実はそうではなくて、一つはSISという地図情報システムがあって、次に一般的にGISと言われているのがあります。それからCAD/GISがあります。そして、これに付随してGPS、DGPSがあります。一番中心になっているのはOPEN GISで、これは全ての作られた地図を読んで解析できるという事が重要です。アメリカは全部備えていて、これら連合艦隊を率いて日本に上陸してくるわけです。残念ながら日本はまだ地図情報の段階ですから、全て備えている企業が日本に上陸した場合には、とうてい太刀打ちできません。向こうは連合艦隊で来ているのに対して日本は竹槍でやっているという感じです。これから日本で地理情報を発展させて行くには、まずCADの技術を持っていなければなりません。何故かと言うと、最近、ダイオキシンの問題で地中がどれだけ汚染されているかという事になるとCADの技術でなければ対応できませんし、マイクロ管(下水管など)もこの技術でなければ駄目なのです。もう一つはGPSの技術力。更に、いろんな地図データを読んで解析するOPEN GISでなければなりません。こういった技術を持っている企業がこれから対応できるという事になります。 それからGISの市場性について、潜在的には10兆円くらいの規模になるだろうと言われています。ですから日本を活性化する最大の作業になるのではないかと言われています。建設省もこれは断固やらなければならないという事で、行政になるべくGPS・GISを導入して欲しいとしてマニュアルが作られています。その中で、資産税(特に固定資産税の計算というのは膨大な人員が必要になるのですが一瞬にやる事ができます)や道路管理、都市計画、上下水道管理や防災まで全部できるという事が書いてあります。アメリカの市町村では連邦政府レベル、州レベル、市町村レベルと全部整備されています。整備されなければ国から予算が降りないという形になっていて、これによってアメリカの大変な赤字が解消されたわけです。ですから如何に行政に導入する事が重要かという事がおわかり頂けると思います。経営関係では、アメリカでは既にOPEN GISを導入して経営しています。一番は顧客管理です。これは、地図上に顧客管理が得られるという事で、何処にどのような人が住んで、どういう所得を持っていて、その回りはどういう所得対象になっているのかという情報がGISに膨大に入れられています。日本では適当にメールを送っていますが、それは無駄な事で、顧客がいつ何が必要かを的確に把握して提供しなければ駄目だということです。2番目は行財政と同じく財務管理です。そこが日本企業の効率の一番悪いところで、アメリカの半分の効率になっています。次に、経営計画ですがこれもGISでいろいろな事が行われています。そして営業管理も行っています。ですから、新人が入ってきてもここから直ぐに顧客情報を取り出して営業に行けるわけです。そういう事で、これを導入するかしないかは、日本の企業が生き残るか生き残らないかの瀬戸際だと思っています。とにかくアメリカは全部導入していて、日本に乗り込んで来ようとしているのです。今、アメリカの企業に金融機関が買収されていますが、全部このやり方に替させられると思います。つまり国際的な基準に合わせてやっていかなければ対応できないという事です。 また、インターネットでも様々なことがなされています。日立造船情報システム(株)では、「ホテルの窓口」という大変ユニークな事をやっています。アクセスして自分の番号を入れると会員になれます。私もこれをよく利用していますが、まず地域が出てきます。そこで例えば東京をクリックすると東京の地図が出てきます。そして新宿に泊まろうと思って新宿をクリックするとホテルの名前が出てきます。そしてホテルをクリックすると、そのホテルの写真や整備されているものの情報が出てきます。そして場所を知るためには地図が必要ですが、わかりやすい地図とそうでない地図があって、そこは統一して頂ければ益々利用されるのではないかと思います。札幌でも大手はだいたい加入しています。 そこで、これを導入するには教育する機関があるのかという事ですが、残念ながらGISをやっているのは私のところを含めて数少ないところしかやっていません。私も相談を受けて、いろいろな大学の設置に関わったのですが、酪農大学に経営をやっている短大があって、そこから相談を受けた時に「これからはGISを本格的に教育する大学が是非必要である」という事を基に環境システム学部というのを創りました。GISは文科系でも理科系でもないので、それを融合した学部を創ろうという事になったのです。その中に経営環境学科と地域環境学科ができました。そして10階建ての建物に大々的にOPEN GISを17台導入して(全国的にも他にありません)、そこで200〜300名の教育した人を世の中に出そうとしています。私もここに教えに行ったり、外国からGISの有名な先生を呼んで教育致します。こうして新しい人達が出てきて日本のGISがますます発展するのではないかと思います。今日は、大変有り難うございました。 |