北海道食の自給ネットワーク市民学習会
〜充実させよう!子ども達の食育〜
『充実させよう!子どもたちの食育』報告 プロジェクトリーダー 松本 啓佑
6月28日、 リンケージプラザで学校給食プロジェクトによる市民学習会を開催し、 学校の先生や栄養士さんなど教育関係者をはじめ七十名以上の参加がありました。
はじめに、 北海道栄養士会副会長の山際睦子先生と札幌市立東苗穂小学校教諭の畠山忠先生に、 子どもの食の現状や学校給食を通した指導の実践について報告してもらった後、 北海道教育大学教授の進藤貴美子先生の進行で参加者とのディスカッションを行いました。
山際先生からは 「学校給食から見える子どもたちの食の現状」 と題し、 近年顕著になってきている子どもの不定愁訴と食生活との関わりや、 親の世代の栄養摂取の偏りや痩せ願望、 夜型生活などが、 子どもの食生活にも様々な影響を及ぼしているという報告がありました。 また、 栄養士が子どもの食の問題に取り組むには給食時間の指導だけでは不十分であり、 食育には担任の先生が果たす役割が大きいことを指摘されました。
続いて、 畠山先生からは 「食育のヒント」 と題し、 給食準備の指導、 食事マナーの注意、 おかわりのルールづくりなどの実践を紹介しながら、 「給食指導とは裏の学級経営」 であり、 先生が給食時間も子どもたちをリードしていく必要性を説いてもらいました。 また、 食べ物の好き嫌いに対しては、 常に見守る子どもを決めて励まし続けることよって、 学級全体へ大きな波及効果があるといった指導成果を力強く語ってくれました。
両先生の報告後、 参加者からは、 給食にもっと地場食材を取り入れて教材とすることや、 給食だよりの工夫、 給食の準備時間の短縮をといった要望が出されました。 中でも大きな意見は 「食育も本来は家庭で行うべき躾で、 親にこそ食育が必要」 ということでしたが、 「親の意識を高めていくことは難しく、 まずは子どもに小さなうちから自分の体や食について考える力をつけてもらうことが大事」 (山際) さらに、 「家庭によっては学校が拠り所になっているような子どももいる」 (畠山) といった議論が交わされるなど、 改めて家庭の食の乱れと学校での食育の重要性が浮き彫りになりました。
また、 「子どもの日常の食事についても先生に把握してほしい」 「懇談の席で子どもの給食での様子も話してほしい」 という要望もありましたが、 関心は高まってきているとはいえ、 食育に積極的に取り組む先生はまだ少なく、 栄養士のいる学校といない学校で先生方の食育に対する意識も違うといった現状も明らかになりました。 学校の先生・栄養士・家庭がいかに連携をとるか、 そして 「あまり食に関心のない保護者にどうやって呼びかけていくか」 (山際) という課題に、 参加者それぞれが自分の家庭や学校、 地域に持ち帰って取り組んでほしいと思います。 その意味で、 今回参加してくれた三十名の 「先生の卵」(教育大の学生さんたち)はとても頼もしい存在です。 進藤先生も最後におっしゃったように、 「食のあり方について、 理屈だけでなく生活の中で実践できる」 そんな先生に育ってほしいと思います。 若い芽に期待。
【報告】
☆学校給食から見える子どもの食の現状
(北海道栄養士会 副会長・管理栄養士/山際睦子先生)
☆食育のヒント
(札幌市立東苗穂小学校教諭/畠山忠先生)
【ディスカッション】
コーディネーター:北海道教育大学教育学部教授/進藤貴美子先生
