まるごと学ぼう食育講座

プロジェクトリーダー 松 本 啓 佑

 来年度から本格開講を目指している食育講座ですが、 今年度は3回のコースでプレ開講します。

 作り手の見える農水産物を自ら調理しながら、 楽しく美味しい料理の方法や食生活のこと、 生産現場のことなどを学ぶカリキュラムを用意しています。 今盛んに叫ばれている 「食育」 も、 子どもたち自らが食に積極的に関わっていくことが大事であり、 そのきっかけ作りをこの講座が担えればと思います。

 9月から11月までの月1回の開講。 対象は小学校5・6年生。 3回の講座は原則毎回参加となり、 受講料は5000円です。 (見学バス代、 食材費などを含む) 日程と開講内容は左記のとおりです。

●第1回 季節の野菜を使った料理教室と生産者のお話

 日時 9月25日(土) 10時から15時まで

 会場 札幌市消費者センター食材研究室(札幌エルプラザ二階)

●第2回 牧場見学とバター作り体験 ※保護者参加も可能

 日時 10月9日(土) 9時から15時まで

 会場 小林牧場(江別市) 他

●第3回 お米とお魚を使った料理教室と漁業関係者によるお魚講義

 日時 11月6日(土) 10時から15時まで


体験が育む子どもの食

―今年度の食育講座を振り返って―

プロジェクトリーダー 松 本 啓 佑

 9月から毎月開講してきた 「まるごと学ぼう食育講座」 は、 11月6日の最終回で受講生一人ひとりに修了証が授与され、 今年度の日程を終えました。

 3回連続のこの講座に参加したのは、 札幌市内の小学校3〜6年生の10人。 普段から家で料理を手伝う機会がある子が多く、 「料理が上手になりたい!」 とやる気十分。

 1回目は、 札幌市の栄養士・山際睦子さんの指導で、 だしの取り方や野菜の切り方など料理の基本を学びながら、 旬の野菜を使った豚汁とサラダ、 牛乳かんを作りました。 皆で作った豚汁と、 有機栽培の野菜のサラダは 「甘くて美味しい」 と格別の様子。 その生産者は午後の講師である厚田村の有機農家・長良幸さん。 長さんからは土の仕組みや微生物の働き、 農薬の話などについて教わりました。 子どもたちは、 長さんが畑から持ってきた土に触りながら、 「野菜も土の中で生きている」 と実感したようです。

 2回目は、 マイクロバスを使い江別市の小林牧場を親子見学しました。 到着してすぐ、 牧場の小林ヨシ子さんが 「今朝搾った牛乳を飲んでほしい」 と、 大鍋に牛乳を用意してくれました。 濃厚な脂肪膜を見た子どもたちは恐る恐る口をつけましたが、 すぐに 「甘い、 美味しい!」。 その後、 美味しい牛乳は牧場でゆったりした環境で草を食べる牛から、 草は元気な大地が育てることを教わりました。 牧場では雌牛を育て、 雄牛は肉牛になると聞いた後、 牛舎で偶然生まれたばかりの雄の仔牛と対面した子どもたちは、 生命の尊さも学びました。 午後はサツラク農協さんの指導でバター作りを体験し、 汗をかきながら振り続けて出来たバターを大切に持ち帰りました。

 3回目は、 門別町の漁師・石崎忠幸さんに、 朝に揚がった鮭を目の前でさばいてもらい、 一尾を余すところなく使った鮭のきのこソースと三平汁を作りました。 鮭の内臓を取り出し三枚に下ろす場面では、 はじめ悲鳴も上がりましたが徐々に慣れ、 イクラを取り出したときには歓声へ。 石崎さんからはオス・メスの見分け方、 骨ガラの栄養、 鮭の放流、 漁の仕方、 漁師の生活、 植林の必要性や川にゴミを捨てないなど海の環境保全についての話を聞きました。 「魚が苦手だったけど、 漁師の人ががんばって釣った魚だから私もがんばって食べる」 という子もいました。

 今年は準備の段階から手探りの感は否めず、 企画や運営など多くの面で課題を残しました。 それでも、 毎回作り手の分かる食材を使った調理実習と、 生産現場の話や見学を組み合わせることで、 子どもたちの料理や食べ物、 自然に対する興味を引き出すことができたのは大きな収穫でした。 「次は牛乳工場に行ってみたい」 「野菜や魚に興味が湧いてきた」 という子どもたちや、 「子どもが料理を家で作ってくれた」 「来年の講座も楽しみ」 という保護者の方々の声を励みに、 来年の本格開講に向け準備を進めていきます。

 最後になりますが、 各回の講師の方々と、 食材や会場を提供して頂いた関係者の皆さんに心から謝意を表します。